【田中秀幸】2014年4月「大人の通学路。」
大人になってから、小学校の時の通学路を歩いてみると、どんな感じなんだろう?
そんな企画を、私が持ちかけて長野ロケの撮影が実現しました。
小学生の頃に住んでいた町。一番の親友マミと一緒に歩いた通学路。
幼稚園の頃も毎日遊んで、小学校~高校まで一ずっと緒だった。
大人になってから、マミと一緒に歩けたら良かったなぁ。
残念ながら、マミはもうこの世にいない。
最後の写真は、富士フイルム「30000人の写真展」で、田中秀幸様が出展してくださった作品。
この子「赤いお花のニオイがするね。」とか、いろいろ話しかけてきてくれたの。
私も、長野にいた頃はお花や虫とたくさん遊んで、花の香りに敏感だった。
それだけじゃなくて、雪が降るニオイ、新芽が出るニオイ、ミミズが干からびるニオイ、風邪をひいている人のニオイ、嘘をついている人のニオイ、嫌らしい事を考えている大人のニオイ、今よりももっと敏感な子供だった。
天国にいるマミは、今頃何をやっているんだろう。
マミに勝てる事は「男子にモテる」しかなかった劣等生の私が(自画自賛、失礼w)、今もこうしてぬくぬく生きていて、モテ期以外何もかも手にいれてきたマミは、どうして肝心な「命」を手に入れる事ができなかったんだろう。
なんで、マミがこの世からいなくなる瞬間に、最愛の人と呼べる相手がそばに居てくれなかったのだろう。
そう思うと、あたしは怖くて怖くて、たとえこれから先に手に入れられないものがあっても、最愛の人には近くに居て欲しいと思ってしまうのだ。
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